前章の「自作するPC(パソコン)の使用目的を考える」で書きましたが、自作するパソコンで何をするかが決まれば、その目的に必要なスペック(性能 、仕様)がわかります。
今度は、そのスペックに応じた部品(パーツ)を決めていくことになります。
私的にはこの作業が一番大変でしたが、ひとつひとつの部品(パーツ)を考えて決めていくことはとても楽しいものでした。
ある意味、この作業が自作PC(パソコン)の肝だと思います。
私の場合は10万円という予算もありましたので、この範囲で部品(パーツ)を考えていきました。
自作PC(パソコン)の部品(パーツ)は次のようなものになります。
CPU
パソコンの頭脳、心臓部、まさに要となる部品(パーツ)です。
パソコンの主なスペック(性能 、仕様)はこのCPU次第と言えます。
自作PC(パソコン)の部品(パーツ)の中で最も値段の高いものです。
性能により値段はピンキリで安いものでしたら数千円から、高いものでしたら数十万円(もっと高いものもあると思います)ととても幅があり、自分が求めるニーズと予算をマッチさせることが難しい部品(パーツ)です。
マザーボード
CPUやメモリーなど、パソコンの主要な部品(パーツ)を搭載する基板です。
スロットやソケットと呼ばれる差し込み口が複数備えられており、ここにCPUやメモリー、拡張カードなどを差し込んでパソコンを組み立てていきます。
価格はそれほど高くはありませんが、使用するCPUにより対応するマザーボードが違ってきますので注意が必要です。
また、組み立てるパソコンのサイズによってマザーボードのサイズも変わってきますので、この点も注意してください。
メモリ
CPUなどから直接読み書きすることができる記憶装置で、データやプログラムを 一時的に記憶する部品(パーツ)です。
よく机や作業台に例えられ、何かの作業をする時、その道具や材料を並べたり、置いておいたりするイメージです。
メモリーには容量という大きさがあり、その容量が大きいほど机や作業台が広いということになります。
机の上が広ければ広いほど作業はしやすいですよね。
そのためメモリーの容量は、パソコンの動作速度に影響を及ぼします。
CPUクーラー
CPUを放熱、冷却する部品(パーツ)です。
CPUは熱を持ちやすい部品(パーツ)で、温度は100度を超えることもあります。
そのためCPUが高熱で壊れないよう、CPUクーラーで放熱、冷却します。
小型ファンで空気を流す空冷式のものが多いですが、冷却水を循環させて熱を冷ます水冷式CPUクーラーもあります。
CPUによっては、CPUクーラーが付属されているものもあります。
ストレージ
データを記憶して保存する部品(パーツ)です。
昔はハードディスク(HDD)が主流でしたが、今ではSSDという記憶装置が主流です。
SSDは従来のHDD(ハードディスク)に比べて処理速度が高速で静かです。
ただ、同じ容量のHDDと比べた場合単価が高く、写真や動画などの容量の大きなデータを取り扱うのであれば、安価な大容量の記憶装置という意味でHDD(ハードディスク)は魅力的です。
ちなみに私はSSDとHDD(ハードディスク)をともに搭載したダブルストレージでパソコンを自作しました。
グラフィックボード(ビデオカード、グラフィックカード)
ディスプレイに画像や映像を映すための部品(パーツ)です。
グラフィックボードはビデオカード、グラフィックカードとも呼ばれます。
このグラフィックボードも値段がピンキリでとても悩ましい部品(パーツ)です。
CPUやマザーボードの中に、直接グラフィックボードが搭載されている「オンボードグラフィック」というものもあり、パソコンを通常のインターネットやエクセル、ワードなどの作業でしか使わない場合でしたら、わざわざグラフィックボードを搭載する必要はありません。
しかし、「オンボードグラフィック」は、独立したグラフィックボードに比べると性能が劣ります。
パソコンでゲームをしたり、画像や映像を「きれいに」映そうとする場合は、独立したグラフィックボードは必要です。
電源ユニット
マザーボードやHDD、DVDドライブなどの各部品(パーツ)に電力を供給する部品(パーツ)です。
電源ユニットは一般的に、電源容量の大きさと価格が比例しますが、そんなに高くない部品(パーツ)です。
PCケースの大きさに合ったものを使う必要があります。
また、各パーツの消費電力を確認し、十分な電源容量を計算してから電源ユニットを選ぶ必要があります。
電源変換効率が高いものが優秀な電源ユニットで、この電源変換効率が80%以上の高性能であることを示す認証が「80PLUS」になります。
「80PLUS」のなかでも基準値が設定されており、Titanium>Platinum>Gold>Silver>Bronze>Standardの6グレードに選別されています。
もちろん、グレードが上がるほど価格も高くなります。
PCケース
パソコンのマザーボードやそれに付随する部品を格納する箱型のケースです。
PCケースは、小型の「ミニタワー・スリム・キューブ型」、中型の「ミドルタワー」、大型の「フルタワー」の3種類に大別することができます。
本体サイズが大きいほど拡張性が高くなりますが、重量も増えてしまうため、必要十分なパーツ搭載数を考えて本体サイズやデザインを選びましょう。
また、PCケースのサイズによって、マザーボードやCPUクーラー、電源ユニットのサイズも変わってきますので注意が必要です。
光学ドライブ
光学ドライブはデータの読み込みや書き込みに光線を使用するタイプのディスクドライブで、光ディスクドライブともいい、ユーザーの要・不要が分かれる部品(パーツ)です。
今ではアプリケーションや各種ドライブの入手もダウンロードで対応できますし、光学ドライブをわざわざ内蔵しなくても、いざとなれば外付けの光学ドライブで対応できます。
また光学ドライブを内蔵しようとすれば、PCケースに5インチドライブベイが必要になりますし、現在パソコンを自作される方で、光学ドライブを内蔵される方は少ないかもしれません。
ただ私はデジカメで撮影した写真などをCDに落として人にあげたりするもんですから、最低、CDやDVDへの読み書きができる光学ドライブがほしく、光学ドライブを自作PC(パソコン)の内蔵しました。
まとめ
ざっと以上が自作PC(パソコン)に必要な部品(パーツ)になります。
予算の範囲内で自作PC(パソコン)に必要な部品(パーツ)の組み合わせを考えると、結構時間がかかります。
しかし、何度も言いますが、この自作PC(パソコン)に必要な部品(パーツ)を決めることが、自作PC(パソコン)の肝であり、最重要ポイントです。
極端な話、ここさえきっちり決めてしまえば、あとはその部品(パーツ)を購入して、組み立てるだけですから、特に難しいことはありません。
次のページ以降は、それぞれの部品(パーツ)について見ていきます。