自作PC(パソコン)のCPU

CPUの概要

CPUは「Central Processing Unit」の略で日本語では「中央演算処理装置」と言われます。

コンピューターの中枢を担う部品(パーツ)であり、マウス、キーボード、ハードディスク、メモリ、周辺機器などからデータを受け取り、コンピューターでは 制御・演算を行います。

パソコンの頭脳、心臓部、まさに要となる部品(パーツ)です。

ですから、パソコンの主なスペック(性能、仕様)はこのCPU次第と言えます。

CPUは自作PC(パソコン)の部品(パーツ)の中で最も値段の高いものです。

性能により値段はピンキリで安いものでしたら数千円から、高いものでしたら数十万円(もっと高いものもあると思います)ととても幅があり、自分が求めるニーズと予算をマッチさせることが難しい部品(パーツ)です。

余談ですが、将棋の藤井聡太君もパソコンを自作するそうで、使っているCPUは50万円だそうです。

家庭用パソコンのCPUが1秒間に約200万手読むのに対し、藤井君が使っているCPUでは30倍の6000万手読めるとのこと。

CPUってこんなにパソコンの基本性能を左右するんです。

CPUを製造しているメーカーは以前は米国のIntel(インテル)社の独壇場でしたが、最近では同じ米国のAMD(エーエムディー)社の台頭が目覚ましく、しのぎを削っています。

ちなみにCPUは以下のような部品(パーツ)です。

 

CPUの性能の見方

CPUの性能は「クロック数」、「コア数」、「スレッド」というもので数値化されています。

クロック数

「クロック周波数」とも呼ばれCPUが処理を行う際に信号を発する速さを表します。

単位は「Hz(ヘルツ)」で「3.0GHz」や「3.5GHz」や「4.0GHz」などと表示され、この数値が高いほど性能は高くなります。

(注)「GHz(ギガヘルツ)」は「Hz(ヘルツ)」の1,000倍、1,000Hz=1GHz

コア数

1つのCPUの中に入っているCPUの数を示します。

1つのPC(パソコン)に搭載できるCPUは1つなのですが、その1つのCPUの中には小型のCPUを分割して入れることが可能です。

この分割して入れられたCPUの数がコア数になります。

CPUのコア数は少ないものでは1コア(シングルコア)から多いものでは10を超えるコア数のものまであります。

コア数はよくコックさんに例えられ、1人のコックさんが調理するより、数多くのコックさんが調理したほうが断然早いですよね。

このようにコア数もCPUの性能を決める上で大切な数字になります。

スレッド

スレッドは1コアあたりのできる作業数です。

上述のコア数は調理するコックさんの人数に例えられましたが、スレッドは1人のコックさんが作業できるコンロの数に例えられます。

コックさんも1つのコンロより、たくさんのコンロを使えた方が作業効率も高いですよね。

 

以上のように、CPUは「クロック数」、「コア数」、「スレッド」という3つの数字で性能を見ることができます。

「クロック数」、「コア数」、「スレッド」ともに、数字が大きいほど性能が優れたCPUであるといえます。

「クロック数」、「コア数」、「スレッド」をもとにIntel(インテル)社、AMD社のCPUを、性能テストした結果の数値が表になって表示されている「PASS MARK SOFTWARE」というサイトでは、CPUの総合的なパフォーマンス比較やそれに価格を勘案したコスパが比較できるようになっており、CPUを選ぶうえでとても参考になります。

⇒「PASS MARK SOFTWARE」のサイトはこちら

Intel(インテル)とAMD(エーエムディー)の違い

CPUの2大メーカーであるIntel(インテル)とAMD(エーエムディー)、それぞれの特徴を説明します。

Intel(インテル)

業界シェアNo.1

MacやWindowsなどに限らず、Intel製品が使用されていて、初心者〜プロまで世界中にユーザーが存在します。

ゲームに強い

Intel(インテル)のCPUはゲーム用途に向いており、幅広いゲームを快適にプレイすることができると言われています。

グラフィック機能がある

Intel(インテル)のCPUは、基本的にグラフィック機能がついているものが多く、グラフィック機能にこだわりがなければ別途グラフィックボードを載せる必要もありません。

AMD(エーエムディー)

コストパフォーマンスが良い

Intel(インテル)のCPUに比べAMDは価格が安く、パソコンなどを自作するから支持されています。価格で見ると同程度のCPU性能ならAMDの方が安い傾向が続いており、「コストを抑えたい」という場合はAMDが有利です。

映像編集に強い

ゲームではなく、映像編集をメインに考えている方はAMDのCPUが適しています。

結論

ゲームや映像編集など、それぞれ適している用途があるものの、どちらか一方でしかやれない事や出来ない事はありません。

ゲーム目的であればIntel製CPUが向いていますし、映像編集など動画作成を目的としている場合ならAMD製CPUの方が安くパソコンを組むことができます。

やはり、自作するPC(パソコン)の目的、用途によって適しているCPUを選ぶことが大切です。

CPUを選ぶポイント

どんな目的でパソコンを使うのかで決める

利用目的

ネット閲覧やメールチェックがメイン

⇒Celeron、Pentium、Aシリーズのような低スペックモデルで可

ネットの閲覧や文章作成、表計算などがメイン

⇒Core i3のような中低スペックモデルで可

ネットの閲覧や文章作成、表計算に加えてゲームや動画編集意外に作業がメイン

⇒Core i5、FX、Ryzen(中位)のような中スペックモデルで可

ゲームや動画編集がメイン

⇒Core i7やCore i9、Ryzen(上位)のような高スペックモデルが必要

迷ったら1ランク上を

CPUは上位モデルになるほど価格が上がると同時に、最新のものほど価格が高くなる傾向があります。

同じシリーズでも型番によって価格を抑えられるので、コア数やクロック周波数を確認して同程度の性能で少しでも安いCPUを探してみましょう。

予算の枠組みの中で少しでも性能の優れたCPUを探すわけですが、ちょっとの予算オーバーでCPUのランクを落とすのであれば、ほかの部品(パーツ)の予算を抑えてでも、CPUは上位のものにしましょう。

CPUはパソコンの頭脳、心臓部、まさに要となる部品(パーツ)です。

ほかの部品(パーツ)のグレードは下げても、CPUだけは少しでも性能の良いものを使ったほうがベターです。

CPUの選択で迷ったら、ランクを下げるより少しでも上位のCPUを選択することが賢明です。

私のチョイス(選択)

今回のPC(パソコン)自作ではコスパに優れていると評判の良かった「AMD Ryzen 5 3600」(クロック数:3.6 GHz、コア数:6コア、スレッド:12スレッド)をチョイスしました。

 

次のページではマザーボードについて説明します。

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