自作PC(パソコン)の電源ユニット

電源ユニットの概要

電源ユニットはマザーボードやHDD、DVDドライブなどの各部品(パーツ)に電力を供給する部品(パーツ)です。

電源ユニットは一般的に、電源容量の大きさと価格が比例しますが、そんなに高くない部品(パーツ)です。

PCケースの大きさに合ったものを使う必要があります。

また、各パーツの消費電力を確認し、十分な電源容量を計算してから電源ユニットを選ぶ必要があります。

電源変換効率が高いものが優秀な電源ユニットで、この電源変換効率が80%以上の高性能であることを示す認証が「80PLUS」になります。

「80PLUS」のなかでも基準値が設定されており、Titanium>Platinum>Gold>Silver>Bronze>Standardの6グレードに選別されています。

もちろん、グレードが上がるほど価格も高くなります。

電源ユニットを選ぶ際には規格(サイズ)や電源容量などをチェックする必要があります。

ちなみに電源ユニットは以下のような部品(パーツ)です。

 

電源ユニットの規格

電源ユニットは、PCケースの大きさに合ったものを使う必要があります。

PCケースには大型の「フルタワー」、中型の「ミドルタワー」、小型の「ミニタワー・スリム・キューブ型」の3種類があります。

電源ユニットを選ぶ際にはPCケースに合う規格(サイズ)なのかをチェックする必要があります。

ATX電源

フルタワーからミニタワーまで、一般的なデスクトップPCで採用されており、多くのデスクトップPCが採用している主流の電源ユニットです。

ですから、製品数も多く、価格重視モデル、大容量モデル、静音モデルなど、用途にあわせて選ぶことができます。

EPS電源

サーバーや高度な処理を行うワークステーション用途のATX強化版電源ユニットで、サイズはATX電源と同じかやや大きくなります。

一般の自作PC(パソコン)ではATX電源を使用します。

SFX電源

小型ケースで採用されている電源ユニットで通称「Micro ATX電源」とも呼ばれます。

ATXやEPSに比べて製品数は少なく、小型ケースに付属する電源の容量に不安があるときに購入するのが一般的です。

電源容量を確認

電源容量とは、電源ユニットが供給できる最大電力量で、600Wの電源ユニットなら、電力消費量が600W以下のPC(パソコン)を動かすことができます。

注意しなくてはいけない点は、使用するPC(パソコン)の消費電力とピッタリ一致する電源容量を選んではいけないということです。

ではいったいどれくらいの容量が最適なのでしょうか。

一般的には、必要とする消費電力の1.8~2.0倍にあたる電源容量を選ぶのが安全といわれています。

そのためには部品(パーツ)ごとの消費電力を計算する必要がありますが、それも大変ですので目安をご紹介します。

一般的にハイエンド構成のPC(パソコン)でも、ゲーム時に340W前後しか使わないと言われています。

ミドルレンジ構成のPC(パソコン)なら、ゲーム時に180W程度の消費電力です。

以上の想定値にメモリーとストレージの消費電力、そしてマザーボードの消費電力(40~60W程度)を合算すれば、ゲーム時において、ハイエンド構成のPC(パソコン)で400W前後、ミドルレンジ構成のPC(パソコン)なら240W程度の消費電力ということになります。

以上を踏まえると、以下のような目安になります。

~300W以下:ローエンド

多数のパーツやUSB機器を接続しないようであれば、300W程度の電源容量で問題はありません。

300~600W以下:ミドルレンジ

PC(パソコン)で3Dゲームを遊びたい場合などに増設するグラフィックボードは多くの電力を必要としますのでグラフィックボードを使用する場合は、300~600Wの電源ユニットを用意し他方が無難です。

また、接続するUSB機器が多い人も、300W以上の電源ユニットであれば安心です。

600W~:ハイエンド

多くの電力を必要とするハイエンド向けグラフィックボードを利用する場合は、安定動作のために600W以上の電源ユニットを使用すると安全です。

ハイエンド構成のPC(パソコン)の場合は、各部品(パーツ)の消費電力をよく確認し、十分な電源容量を計算してから電源ユニットを選びましょう。

電源ユニットの性能を確認

電源ユニットはコンセントから流れる交流電流を、PC(パソコン)で使用する使える直流電流に変換する部品(パーツ)です。

しかし、入力したすべての電流が変換されるわけではなく、一部は熱となって損失され、ロスが生じてしまいます。

その際、どれだけロスなく電気を変換できるか表したものを電源変換効率といい、そのロスが少ないほど 電源変換効率が高く、優秀な電源ユニットといえます。

この電源変換効率が80%以上の高性能であることを示す認証が「80PLUS」です。

80PLUSのなかでも基準値が設定されており、Titanium>Platinum>Gold>Silver>Bronze>Standardの6グレードに選別されています。

グレードが上がるほど電源変換効率が高くなりますが、当然その分値段も高くなります。

ちなみに「80PLUS」の認証は以下のようなマークで表示されます。

右に行くほどグレードが高くなります。

電源ユニットの主なメーカー

Corsair(コルセア)

米国のPC(パソコン)関連機器メーカーで、電源ユニット、PCケース、メモリー、SSDなど主要パーツを取り扱っていおり、電源ユニットの性能も優れます。

ANTEC(アンテック)

米国の老舗メーカーで電源ユニットのほか、PCケースやファンなどでも有名です。

Thermaltake(サーマルテイク)

PC周辺機器で知られる台湾のメーカーです。

玄人志向(クロウトシコウ)

PCパーツを取り扱う国内メーカーで、サポートを削るかわりに販売価格を極限まで抑えた高コスパな品揃えが特徴で、名前のとおり玄人向けのメーカーです。

私のチョイス(選択)

今回のPC(パソコン)自作では「Corsair CV650 PC電源ユニット 80PLUS BRONZE CP-9020211-JP PS912」をチョイスしました。

次のページではPCケースについて説明します。

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