CPUをマザーボードに取り付けたら、次はCPUクーラーを取り付けます。
大型のモデルはヒートシンクやファンがメモリースロットの上まで張り出していることがあり、この場合は先にメモリーを付ける場合があります。
反対に、先にメモリを付けるとCPUクーラーが付けにくくなることもあるため、パーツを仮置きしてみるなどして対応しましょう。
原則はCPUクーラーの取り付けが、メモリの取り付けより先になります。
CPUクーラーはCPUに付属しているリテールクーラーと市販のクーラーがあり、取り付け方法が製品ごとに異なるため、購入したクーラーのマニュアル通りに固定してください。
CPUクーラーはIntel製CPUとAMD製CPUで取り付け方法が異なります。
リテールクーラーの取り付け
Intel(インテル)製
リテールクーラーには熱伝導グリスが塗られています。
CPUの熱を効率よく排熱する為のグリスなので、ごみが付着すると性能が大きく低下しますから取り付ける直前まで箱から出さないようにしましょう。
ピンの確認
CPUのリテールクーラーを取り付ける前に、ピンが正しい向きになっているか確認します。
Intel(インテル)製リテールクーラーには、四隅にマザーボードの穴に固定する、4つのピンがあります。
4つのピンの上部には全て矢印が付いています。
この矢印が4つともファンの横方向を向いていれば大丈夫です。
この場合、ピン下部のマザーボードの穴に押し込む黒いピンが突き出ていない状態になります。
もし矢印がファンの方向を向いていたら、ピン下部のマザーボードの穴に押し込む黒いピンが突き出ており、矢印をファンの横方向に直します。
そうすると、ピン下部のマザーボードの穴に押し込む黒いピンが突き出ていない状態に戻ります。
CPUクーラーの取付
マザーボードのCPUソケットの周りに4箇所の穴が開いているので、そこにCPUクーラーのピンを差し込んで固定します。
マザーボードのCPUソケットの周りに4箇所の穴に合わせて、CPUファンの位置が決まったら、対角線上にピンを押しこみます。
結構な力が要りますが、うまく押し込めたら「バチッ」と音がします。
マザーボードの裏側からピンを確認し、黒いピンがしっかりと穴に突き刺さっていれば大丈夫です。
電源コネクタをマザーボードと接続
CPUクーラーから出ている電源コネクタをマザーボードと接続します。
マザーボードによって違いはありますが、殆どのマザーボードでCPUの付近に「CPU_FAN」などの表記のあるコネクタがありますので、そこにCPUクーラーから出ている電源コネクタを接続します。
ちなみにマザーボードのファンコネクタは4ピンが多いのですが、リテールクーラーは3ピンです。
コネクタ部分には接続用の小さな突起がありますので、そこに合わせてピンを刺せば問題なく、1ピン余っていても大丈夫です。
MSI社のマザーボードのIntel(インテル)社製CPUクーラーの取り付け動画はこちらです。
AMD製(ネジ止めタイプ、Wraith Spire CoolerとWraith Stealth Cooler )
リテールクーラーには熱伝導グリスが塗られています。
CPUの熱を効率よく排熱する為のグリスなので、ごみが付着すると性能が大きく低下しますから取り付ける直前まで箱から出さないようにしましょう。
このリテールクーラーの固定はねじ式になっていて、バネの力で固定されるようになっています。
ねじは、回しすぎないようにストッパーがついています。誰が作業しても同じように取り付けられます。
マザーボードのリテンション(ソケット)を外す
AMD製のリテールクーラーは2種類の接続規格があり、ネジ止めタイプのWraith Spire CoolerとWraith Stealth Coolerはリテンション(ソケット)が不要です。
リテンションは本来CPUクーラー取り付け用の部品です、CPUクーラーにも種類があり、ネジ止めタイプのWraith Spire CoolerとWraith Stealth Coolerはリテンション(ソケット)が不要です。
リテンション(ソケット)は4つのねじで固定されていますので、ねじを外しててリテンション(ソケット)を取り外します。
ねじを外したらリテンション(ソケット)を上に持ち上げれば簡単に取り外すことができます。
マザーボードに残った4つの雌ねじはそのまま使用しますので取り外しません。
CPUクーラーの取り付け
リテンション(ソケット)を取り外した4つのねじ穴にCPUクーラーのねじを取り付けます。
よく見るとねじ同士の間隔が正方形ではなく、縦長の四角の長方形になっています。
ですからCPUクーラーを取り付ける時は向きに気をつけてください。
先ずはソケットのネジ穴が合うようにCPUの上にクーラーを乗せます。
そして、プラスドライバーを使ってCPUクーラーを固定します。
4つのねじ対角に締めていきます。
また、一度にねじを回さず、少しづつ均等にねじを回して固定しまします。
電源コネクタをマザーボードと接続
CPUクーラーから出ている電源コネクタをマザーボードと接続します。
マザーボードによって違いはありますが、殆どのマザーボードでCPUの付近に「CPU_FAN」などの表記のあるコネクタがありますので、そこにCPUクーラーから出ている電源コネクタを接続します。
コネクタ部分には接続用の小さな突起がありますので、そこに合わせてピンを刺せば大丈夫です。
AMD製(バーで固定するタイプ、Wraith Prism Cooler )
リテールクーラーには熱伝導グリスが塗られています。
CPUの熱を効率よく排熱する為のグリスなので、ごみが付着すると性能が大きく低下しますから取り付ける直前まで箱から出さないようにしましょう。
このリテールクーラーのリテンション(ソケット)のフックに引っかけて固定するタイプです。
ですからmマザーボードのリテンション(ソケット)をそのまま使います。
CPUクーラーの取り付け
最初に「バーのついていない方」のフック穴をリテンション(ソケット)のフックに引っ掛けます。
少し斜めにして引っ掛ける感じです。
次にゆっくりとCPUクーラーを寝かせて接着させます。
そして接着させながら、固定バーのついた反対側のフック穴も(ソケット)のフックに引っ掛けます。
最後にゆっくりかつ力強くバーを動かして固定します。(結構力がいります)
電源コネクタをマザーボードと接続
CPUクーラーから出ている電源コネクタをマザーボードと接続します。
マザーボードによって違いはありますが、殆どのマザーボードでCPUの付近に「CPU_FAN」などの表記のあるコネクタがありますので、そこにCPUクーラーから出ている電源コネクタを接続します。
コネクタ部分には接続用の小さな突起がありますので、そこに合わせてピンを刺せば大丈夫です。
またこのWraith Prism CoolerはLEDが光る機能もありますので、CPUクーラーを光らせたい場合は、マザーボードのCPUファンの近くにAMD_FAN_LEDというコネクタがあるのでそこに差し込みます。
CPUクーラーを光らせたくないい場合は、このコネクタは接続不要です。
MSI社のマザーボードのAMD製(バーで固定するタイプ、Wraith Prism Cooler )CPUクーラーの取り付け動画はこちらです。
市販のCPUクーラーの取り付け
CPUクーラーは上述のCPUに付属しているリテールクーラーと市販のクーラーがあります
取り付け方法が製品ごとに異なるため、購入したクーラーのマニュアル通りに固定してください。
ここでは参考までに、人気の高いサイズ(SCYTHE) 社の「虎徹 MarkII SCKTT-2000」の取り付けをご紹介します。
CPUクーラーはIntel製CPUとAMD製CPUのどちらにも対応していますが、それぞれ取り付けにはIntel用とAMD用のパーツが異なっており、それぞれ対応するパーツを使います。
取り付けについては、次にメーカーの動画を載せておきますが、Intel製CPUとAMD製CPUのどちらも取り付けに際して、熱伝導CPUグリスを塗る必要があります。
動画は前半が「はIntel製CPU」、後半が「AMD製CPU」となっています。
ちなみに、ここでのcぷグリスの塗り方は✖の字に塗っています。
CPUグリスの塗り方
CPUグリスは、CPUを冷やすために取り付けられるCPUクーラーとCPU本体との隙間を埋めるために使用される潤滑剤です。
グリスを塗ることで、CPUとCPUクーラーが密着し、CPUクーラーの性能を最大限に発揮させることができます。
CPUグリスは、使用されている素材によって3つに分類でき、熱伝導率などの性能が異なりますが、ここでは割愛します。
CPUグリスの塗り方も人それぞれのようで、代表的な塗り方をご紹介します。
うんこ盛り
変な名前ですが、最もポピュラーな塗り方で、CPUの中心に米粒より少し大きめくらいの量のグリスを塗り、CPUクーラーで押しつぶして伸ばす方法です。
CPUメーカーのIntel(インテル)もこの塗り方を推奨しています。
ヘラ塗り
ヘラなどを使って、グリスをCPUにまんべんなく伸ばしていく方法です。
CPUクーラーを乗せるまえに、先に自分で全体に塗ってしまいます。
私のやり方もこれに近く、私はCPUの縁だけにマスキングテープでマスキングし、その上にグリスを塗って、ヘラで伸ばし、最後にマスキングテープをはがすというやり方です。
ただ、一般的には「うんこ盛り」でまったく問題ないと言われており、グリスを上から押しつぶすので気泡も入りにくく、冷却にも影響はほとんどありません。
手間もかかりませんし、こだわりがなければ「うんこ盛り」で問題はありません。
グリスの量は、多すぎても少なすぎても良くありません。
また、塗る時にムラができたり、気泡が入るのも冷却が悪くなる原因となります。
一般的なCPUのサイズであれば、グリスは米粒より少し大きめの量で十分です。
塗りすぎるとCPUからはみ出す可能性もあるので、ほどほどの量にしておきましょう。
では次のページでは、メモリをマザーボードに取り付ける作業を見ていきましょう。